中山道の旅

30:鵜沼宿・加納宿


(昔話)・・はだか武兵

      ぶたれ坊



加納宿・・・JR東海道線/岐阜駅

 


〜苧ヶ瀬駅・・加納宿・・岐阜駅〜


 17km先の岐阜駅が終点地の「加納宿」である。昨日の地点(鵜沼宿)まで電車で戻り出発だ。足はマメで絆創膏だらけ、それに踵を着かないように歩く厄介な旅になった。

 

 国道から名鉄の線路沿いに中山道は別れて、いくらかは車の騒音から解放された。

道沿いの公園でしばし休み。ここまで半分は来た。あと8kmで岐阜駅か。このベンチが動いて駅まで連れて行ってくれないかな。

 

 舗装が熱々になった歩道の連続歩行である。雨の木曽路を思い出してあの日に戻りたい。

街中では風が吹かないし、高い建物がなくて日陰もない。ぼやきが続く中山道だ。江戸時代に戻れば松並木の日陰を歩けるだろうな。

 

 名鉄を越える歩道橋の下に日陰を見つけた。椅子を組み立て座り込んで小休止。

道の両側は大きな工場だ。待て、目の前は一般の施設ではないらしい。車を止めてチェックしている様子だ。

 

 岐阜基地の正門だった。あまり長い間ここで休んでいると、不審者扱いで連行されるかも。

ゴーと爆音がした。トラックがまた来たのかと思ったが、その音は空からだ。雲一つ無い青空だ。

 

 航空自衛隊の練習機が飛び出した。見る間に機体を傾かせて東の空に行ってしまった。

今度はバリバリと激しい音、機体後部から火を噴き出している。三角形をした翼があった。

 

 昼飯の時刻になったが、道中には食堂、ソバ屋、ラーメン屋のボロボロ看板が残っているだけだ。予感は的中した。大きな握り飯を4個買ってあった。これを食べれば力が出るし、幾らかは荷物が軽くなるかも。

 

 高いビルが見え始めた。あそこが岐阜の駅だ。がんばれ、エイショコラショ、エイショコラショ

御鮨街道と書かれた下水道の蓋を発見。お寿司を食べられる美味い街道なのか。

 

 予定よりも1時間早く岐阜駅に到着した。駅構内は冷房が効いて、良く磨かれた冷たい床に足はほっとした。

2013/9/24



左が岐阜基地

無題



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