奥州街道Ⅱの旅

6:一ノ関宿〜沢辺宿


一ノ関宿・・JR東北新幹線/一関駅

      一関夏まつり(8月)

有壁宿・・・JR東北本線/有壁駅

金成宿・・・一関築館線/金成中町バス停

沢辺宿・・・くりはら田園線/沢辺中町バス停

 



<一ノ関宿>


<有壁宿>


一関宿・・有壁宿・・金成宿・・沢辺宿〜石越駅〜


 沢辺宿から一ノ関宿へ向かう街道が途中の有壁宿から先が不案内になり、到着時刻が読めない。

そこで一ノ関から沢辺まで逆のコースを辿ることにしたが、有壁宿で一ノ関に向かう旧道があると知らされ、宮城県側は整備していて昨日歩いた旧街道同様に幅広い道になっているようだ。

県境を越えると岩手県側は整備されていないで草が生い茂っているとか。

 

 一ノ関駅前のホテルを出て、南に向かう街道は東北本線と東北新幹線が併行している。

旧道は新幹線をくぐり左に入るようだが、奥州街道を示す道標はなく東北本線と併行する右の道を進み国道4号線に合流して、1kmほど行って東北線に沿った右の県道に入る。

途中は歩道がない狭い危険な道路に変わり、車の姿のない頃合いを見つけ駆足走行で通過した。

 

 新幹線をくぐると道は広くなり歩道が出現して有壁宿に到着した。

昼時になるが食べ物屋はなさそうだ。有壁駅に出れば情報があるかもしれない。

暇なおじいさんが駅舎のベンチで何かブツブツ言っている。

 

 駅前から近くの交差点に出ると食事のノボリを女将が立てていた。洒落たログハウスでイタリア料理の食堂だ。店内は地元の土産品を展示販売している。

 

 「この脇の道をゆくと一ノ関に出る奥州街道ですよ。すぐ近くに本陣があるので観ていってください。

付近の人たちで奥州街道を整備しているのです。岩手県側に働きかけているんですが。」と、のんびりした女将がスパゲッテイを作りながら話していた。

 

 たまに軽トラックが通る細い舗装道路は森に囲まれていて熊よけ鈴が頼りだ。半刻ほど薄暗い森の道を進んだ。まてよ、こんな時にイノシシが来たらどうしよう。と気になる。

 

 わずかな登り下りが続く山道をさらに2kmほど進むと急な下りになり新幹線の橋脚が見えた。その先に車が渡る橋を発見した。間違くあそこが奥州街道だ。

 

 橋に向かって田んぼ道を行き、橋を左に渡り南にゆくと高速道路にぶつかる街道で、橋を右にまっすぐに北に向かうのが正式な街道だろう。

 

 地図を信じて高速道路を抜けるとトラックが休憩する場所のようだ。左に入る道が街道らしい。

牛糞の臭いがしてきた。道路脇に茶色になったアケビを見つけて口に入れたが。

 

 道はまた森の中を行き、しばらく進むと丘の斜面が牧草地になり視界はやっと開けた。

ここはどこなのだろうか。人がいた。犬の餌を用意していたおばさんに尋ねると奥州街道だった。

 

 田んぼが現れた。遠くの農家、機械で丸いわらの塊を白い帯でぐるぐると巻きつけていた。

 

 金成宿になった。目標の沢辺宿は近い。

町の中央を奥州街道が走り、郵便局を見つけ、薙刀舞が描かれたスタンプを押してくれた。

近くに(ハリストス正教会)と木造の歴史民俗資料館があると聞き、外観だけでも見ておこう。昨日乗った沢辺バス停は近いが、バス待ちは栗原市役所の支所に入り込んでトイレ休憩になる。

 

 昨日と同じ時間のバスに乗車して石越駅から一ノ関駅へ、昨日と同様に遅れてしまう。

新幹線への乗り換え時間はわずかになった。階段を駆け上がり、連絡橋を小走りで、エスカレータでは歩き登りでどうにか間に合いそうだが、指定席は後ろの車両だと、発車間際に気がつき、長い顔の連結部を恨んでそれっと走り込んだ。

 

 東北新幹線は先頭車両同士が連結していてその間は移動できない構造なのか。

2018/10/23


一ノ関駅前

草刈りされた奥州街道



次は何処へ