東海道の旅

18:吉田宿のカレーうどん


(昔話集)・・山ぎわのきつね他

     ・・東三河の伝説・民話・昔話



吉田宿・・JR東海道線/豊橋駅

       豊橋鉄道東田線/札木駅

     ええじゃないか豊橋まつり(10月)



豊橋駅〜二川駅・・吉田宿・・国府駅〜豊橋駅(泊)


 豊橋駅近くの1ヶ月前にオープンしたホテルだ。さすがにバスルームの出入りが低くできていた。

大きなホテル看板が窓の横にあり、強い風が吹くと看板が唸ったような気がした。それともエアコンの強風がしていたのか、寝返りしても落ちないベットでいつしか熟睡したようだ。

 

 二川駅の右側は昨日歩いた街道、左側は新しい町になった道で。程なく上り坂が始まった。昨日の風よりは弱いがまだ吹いて来る。雨がないだけ歩きやすい。

 

 1時間ほど国道1号線の歩道歩きが続き、豊橋の市街地に入った。自動車向けの道路標識が目立つ場所だ。

向かいの歩道に街道歩きの人達を発見、交差点で迷っているのか案内書を見ているようだ。

 

 

 目的のうどん屋までの街道は枡形なのか左へ右へと曲がり、時々現れる「東海道」の道路看板だが、曲がり角に案内板が付いていれば地図と睨めっこしないで歩けるのにな。まだ昼飯前だが、すでに数人のお客さんが店内にいた。

 

 豊橋のカレーうどんは特別な基準で作られどの店でもそれは守られているらしい。丼の底にご飯を入れ、その上にとろろを載せてからカレーうどんをかけた物で、上から順に食べて丼の中をかき混ぜてはならないと注意書が置いてあった。

 

 それによると自家製麺を使用して、丼の底から順番に積み重ね、豊橋産のウズラの卵を乗せ、愛情を持って作ることと5箇条で決められているようで、市内に52軒ほどある。

 

 紙製の前掛けとカレーうどんが来たぞ。

カレーうどんの具はお店により工夫されていて、ここは有名な老舗で豚肉と油揚げが入っていた。コクがあって美味かった。

 

 ポンポコになった腹を抱えていざ出発。豊川に架かる豊橋だ。橋の上は強い風が吹きつけていて、体を折り曲げて歩くことになった。土手に添った住宅地でいくらか風は弱まったようだ。

 

 (子だが橋)。堤防を下った所に石碑と解説の立て札がある。人身御供の話で「自分の子だが」と分かったが生け贄にしたとか。

 

 今も神社では生け贄の代わりに雀を12羽使っているとか。その神社は手筒花火の発祥に地だ。毎年4月の(風まつり)に神社の境内で筒に詰めた火薬を手で抱えて火の粉を被る祭だとか。

 

 神社は兎足(ウタリ)神社で狛犬の代わりにウサギが祀られていて社殿に大きなウサギの飾りだ。さいたま市の調宮(ツキノミヤ)神社もウサギが狛犬の代わりをしている。

 

 国府(こお)駅まで進んで名鉄の電車で豊川稲荷に詣でる予定だ。東海道は1号国道を横切り、踏切を渡り、コンクリート工場の脇を進み再び踏切を越える道筋だが車が交差できないほどの道になり、オマケに道の脇に鉄条網だ。これを避けたが急に車が来て残念、ダウンジャケットを鉄条網に引っかけてしまった。道の右側を行くかコンクリート工場の手前の道を歩けば良かったのに。

 

 駅近くで焼き芋の匂い。乗り込んだ車内で早速パクついた。柔らかくて美味い。豊川稲荷は広大な敷地の寺院だが、境内に鳥居が有り、奥に行くとキツネを祀った塚があった。

 

 塚の周りにはキツネの石仏が守り、そこまでの参道には白地に赤文字で(吒枳尼真天)と書かれた千本ノボリが並び、腹や膝の部分が凹んだ(おさすり大黒天)は右側のだけで不思議だ。

 

 ここは稲荷寿司が名物だが、夕飯は昨日と同じに駅で購入した弁当を食すことになる。

2016/12/28


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