中山道の旅

25:落合宿・中津川宿


(昔話集)・・中津川の昔話



落合宿・・・JR中央線/落合川駅

中津川宿・・JR中央線/中津川駅

      ふるさとじまん祭(10月)


〜馬籠バス停・・落合宿・・中津川宿・・中津川駅〜恵那(泊)大井宿


  出発の日が近づくとともに、お天気が気になり、パソコンで検索したり、テレビのチャンネルを切り替えて、都合の良さそうな天気予報を見つけ出したが、日が近づくに従い、その様子は最悪の状況になった。梅雨の真っ盛りだ。

 

 雨の中を歩くのはさほど気にならないが、塩名田宿の猛烈な雷雨を思い出した。

雨中歩きでズボンが濡れると歩き辛いし、ビニールカッパは蒸れて雨で濡れより不快感が増す。

 

 相変わらずの時空移動したバス旅で、目覚めても雨は降り続き、前を行く車のしぶきはまとわりついている。時折、バスの床下を叩く音は水たまりを通過した合図だ。

 

 案の定、馬籠のバス停は雨だ。これからこの中を20キロほど歩くことになる。バスの車内で身支度し、いざ出発。

 

 ここが中山道ですよ。の案内看板とは別に、道路には黄色と白色の石を混ぜた特殊舗装がされていた。これなら見落とすことなく歩けそうだ。途中に(是より北 木曽路)と彫られた石碑があり島崎藤村の字だとか。

 

 覆い被る木々で周囲が暗くなった。石畳が続いた。雨に濡れた石にはコケがびっしり生え、滑るのだ。恐怖が先になり、お尻は後ろに引けてしまい、何ともみっともない姿になった。出来るだけ岩の間を探してヨチヨチと下る。一歩、また一歩と息を止めながらであった。

 

 雨はまだ絶え間なく降っている。折りたたみ傘はすでに身体の一部になったが、あまりの雨で防水効果がなくなり、木から落ちる大粒の水玉に耐えられないで、傘をすり抜け、禿頭を直撃してくるのだ。

 

 ここまで9キロほど歩いてきたが、濡れた石畳に恐れたり、道を探したり、時には歴史学者を気取って読めない石碑に足を止めたり、平均時速は2キロだ。やっと中津川宿に到着したが、目標の大井宿(恵那)までは10キロ、薄暗くなり雨が激しくなった。

 

 寒くなってきた。強風が吹き傘は役に立たない状態に急変した。中津川駅から恵那駅までは電車移動に切り替え、後日穴埋めすることになった。

201/6/19



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