東海道の旅

23:これは悪夢だ


石薬師宿・JR関西線/川曲駅

     佐佐木信綱

 

 



〜近鉄四日市駅・・石薬師宿・・石薬師バス停〜四日市(泊)


 前回の名古屋駅で乗り換えに迷ったが、今回は駅構内の地図を準備して、目的の味噌カツ屋に直行できた。しかし昼飯時にぶつかり長蛇の列がすでにあった。

 並ぶ時間はないので「味噌カツ」の看板を目当てに入った。砂糖たっぷりの味噌ダレがトンカツに乗せてあるだけで、八丁味噌の奥深い味はなくて期待は見事に外れだ。

 

 四日市駅で改札口を間違えて戻りたいが(通行禁止)だ。街道の方向はこちらかなと、お店の中へ陳列棚で狭くなった店内を進み、外に出たがここはどこなのか。そこに二人の警察官がいた。

 

 市街地の街道は狭い道幅が残されて、電柱で身を守るか車の来ない時を狙って歩き旅は続いた。安心できたのは「東海道」と書かれた木札が垣根に下げられてあり、道に迷うことはないようだ。

「東海道」のノボリ旗も立てられていた。車の来ない時を狙って歩く旅が続いた。

 

 街道は川に遮られ、国道の橋に迂回する土手の手前で街道歩きの旅人に会えた。街道歩きにハマり始めた名古屋の人らしい。電車を利用して行けるところから歩いているようで、「宿泊の旅をしたいのですがもし泊まれなかったらと不安で、実現していません。」どこかで会えるかも、頑張ってください。と別れた。

 

 川を渡ると(杖つき坂)の登りが待っていた。松尾芭蕉さんが歩いて登るのは嫌で馬を使ったが落馬してしまいその時詠んだ句碑があった。

 急坂とされていたが10分間ほどで登り切り一号線の歩道歩きになった。

 

 四日市駅に戻る終バスの時間が近づいてきた。歩道を進むか、旧道を行くか迷う場所だ。コンビニで確認するとバスは国道を走っているようだ。

 

 少しでも京都に近づきたいのでバスが来るまで先に進むことにした。

いよいよバスが来る時間になってきた。急げ次のバス停までが勝負どきだ。暗くなってきた。

 

 バスに乗り遅れると電車に乗れる駅まで1時間以上戻ることになる。寒くなってきた。下り坂を進んだ。街道と国道が別れる場所に石薬師のバス停があった。バスはまだ来ていないぞ。

 

 我々二人と女子高生一人が乗ったガラガラのバスは帰宅渋滞の中を進み四日市駅に到着した。

予約したホテルはホテル街でなく、バスを降りたすぐそばで暗い小さな看板が目印だったとは。

 

 通常の半額で泊まれるホテルには何かがあるに違いない。不安と期待でチェックイン。

洗浄便座に大問題が発生。強い水圧に耐えきれないで調整したがそのままの圧力で洗い出す。数秒間で処理は終わり停止ボタンを操作したが洗浄が止まらない。

 非常停止ボタンがない。どうすればいいのだろう。お尻は放水攻撃を受けたままだ。長い時間洗浄していた。我慢の限界を過ぎた。上の棚にタオルがあった。意を決して立ち上がると噴水だ。おかげでお尻は洗いすぎて、直腸の奥まで綺麗になったが痛いよ。

 

 駅周辺は飲み屋街なので駅ビルの食堂へ、ここは大きい都市だから遅くまで営業しているかも。

ガランとした飲食店が並んでいた。人の声がする店を選んだ。セットメニューなら安心できるかな。

 

 色の濃いスープが来た。煮詰めてしまったコンソメスープだろうが塩味がすごいぞ。サラダのお皿だけが運ばれた。「一回だけです。」の注意があった。サラダバーは何処か。

 

 大型冷蔵ケースにビニールの覆いがしてあり、シートがジャガイモサラダにくっついているぞ。片手でお皿を持って、もう片方の手でシートをめくった。どうすればサラダを取り出せるのだ。

2017/3/23


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